コラム・自ら考える力 私たちが考えていること

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自ら考える力 当事務所が考えていること

なぜ教育が必要なのでしょうか。多くの方が疑問に思うところかと思います。
私たちが考えているテーマで、畜産に携る者として長年考えていたものです。

教育はいらないと考える方が多いのは事実でしょうし、そのお考えに間違いがあるとは思いません。

当事務所は、教育を施すことで「従業員の方々に物事を考えて頂くきっかけを作ることが出来れば」と思っています。

例えば、オリジナル研修「気づきのコンサル」はテーマを定めず、皆さんと問題点を見つけることで気づくこと、考えるきっかけを作ること、そして、解決する方法を探し予測する力を身につけて「自ら考えること」を習慣化していただくことを目的にしています。

一見、目的なく無駄なものと思われますが、恐らく無駄とお考えの方は、社員研修することに違和感があるのかもしれません。

ご相談いただく畜産家の方々も最初は「教育? 仕事を覚えればいいんだよ」と言われました。
それは、この世界にいて思いましたが仕事を覚えそして応用できる仕事が出来るように自分自身がステップアップしていった(自ら考える力の習得)のだと思いました。だから仕事を覚えればいいんだよと言われているのだと思います。

しかし時代は変わりそんな自ら考える力を持つ人は少なくなったと感じます。それどころか外国人技能実習生に頼る時代に入り、仕事を覚えればいいんだよという言葉は、本当に管理さえしてもらえれば何とか農場が運営できるという大変な状況下に置かれつつあるのかもしれません。

そのような状況下でステップアップを目指し、わからないセミナーに参加して特に収穫もなかったという話も聞きます。

教育は、段階を踏んで行うことが大事なことも多いのです。
小学校の基礎教育の応用が中学に使用し、高校で応用していくのはどの教科も同じだと思います。

小学低学年生に高校の数学Ⅱを学習しましょうと言っても難しいことといえばわかりやすいと思います。

段階を踏んで理解できる準備を整える。
これが教育の姿ですし、本当の自ら考える力を取得する手順なのです。

教えることは、セミナーや私たちコンサルタントが行いますが、それは応用です。
その応用を理解してもらう教育をする機関は多くありませんし、それはもはや教育でないと言われます。
それぐらいわかる基本はあることを想定しているため、基本がない場合もう打つ手がないのが実情でしょう。
では、分からい者は生涯分からなくてもよいという無責任では状態では、今後雇用が厳しくなる時代、農場運営に必ず大きな問題に発展してしまうことになります。
すでに管理者に問題が生じている農場もあり相談をいただく機会があり、心配されているところもあります。

先ほどのように理解できる器がないとせっかくの知識がこぼれ落ちていきます。
ですから、収穫がないという言葉が聞かれ教育は意味がないという話に発展するのもわかります。
そのための準備を用意するのが私たちの教育の姿です。
自ら考えるためには、自ら考えるための知恵を身につけることが重要です。
そのためには早いうちから対策を講じることが良いのですが、遅いからと言って考える力が無くなり手遅れになることもありません。自ら考える人材の誕生が遅くなるだけで、場合により経営に影響を受けるぐらいの事です。(そこが問題という方もいます)

「興味のないことはとことん興味がない」のは誰も同じです。
同じように「基本がなければ応用もできない」という言葉も私たちの教育テーマですが、基本があることで私たちの応用も初めて生きる知識になるのです。

私たちの教育はそこに必要なエッセンス与え興味を持たせるのです。
それにより、初めて応用を身につける準備が整うです。

私たちは従業員自ら考える力を身につけることで、これから避けられない人口減少による消費動向の変化や減退から自社の畜産物が、今後も安泰か見通ししにくい将来に新しい一手を打つための方法や未来展望予測を示してくれると考えています。

製品の差別化も一つの手でしょう、それは「JGAP認証」取得や、広告による自社製品の認知、自社製品をパッケージ化した畜産物、6次産業といくつも選択肢はあります。

しかし、時代は早く流れています。早く手を打つ畜産家は一歩先行く自社製品の差別化に成功しています。

この取り組みもいらない。保守が一番で、新しいことには現時点挑戦する必要性がないと考える方もいますし、その選択も間違いではありません。

身近でも、養鶏では自由な価格設定が可能な「6次産業化」、固定価格で取引できる「自社鶏卵」、広告による「自社鶏卵のブランド化」「認証制度を使用した自社製品の付加価値化」と取り組みが始まっています。

さきがけの方々は現状打開や未来の自社製品の付加価値化に率先して取り組みしています。

後発組も続々続いていますが、二匹目のどじょうではありませんが、同じことをしてうまくいかなかった方も承知しています。

後発組は先発組と同じことをしてもうまくいきません。それは先発組は自社にあう方法にした内容で構築しているので同じことをしてうまくいくはずはありませんし、ノウハウと呼ばれるミソと呼ばれるところは話しません。
ですから、なんかうまくいっているのでうちも似た感じでやってみようとなるのでしょうが、じっくり検討しているわけでないため軌道修正を余儀なくされてしまうのです。

この、じっくり検討とは、長く時間をかけてだけではなく、方法を複数案を示して最善を見つけたかどうかです。

経営者のみの判断もありましょうし、右腕と検討した場合もありましょうし、教育を施し自ら考える者が分析検討した場合もありましょう。

案は複数あれば精度は上がります。そのためには分析する能力がある者がいることが重要で、その基礎部分は先天的だけでなく教育することで考える力を身につけ分析する能力がある者がいれば安心です。ですから、先天的に分析力がないと仕方がないということはないのです。

しかし、畜産業だからそんな逸材はいないよ。と言われてしまいますが本当にそうでしょうか。

私たちも畜産経験がある指導員がいます。彼は言います「人の選別の問題と、教育を必要としない風土、自身が教育を受けず経営者として活躍しており従業員も同じ技量はあるはずと考えている方もいる。」と言います。

現実はどうでしょうか。組織には動くだけのことはできる人材はたくさんいます。費用対効果を考える方には、なんとも無駄なものと映るかもしれませんし、それが正常と感じる方もいましょう。
時間給基準の外国人技能実習生を軸に採用されている
会社にとって、ただのコストでしかない教育を提唱することに違和感があるというご意見も納得できます。

しかし指示がないと考える力が少ないため動けない又は考えるが精度が低いため成功までの道のりが遠い等が御社にはありませんでしょうか。

例えば養鶏では生産性が低下したした場合原因予測の分析の経緯を伺うと「・・なるほど・・そうかもしれませんね・・」と返答するのが精いっぱいの例に遭遇することが多いと感じます。
つまり分析精度が低いため改善策を見いだせていないという評価です。

その原因として、考える習慣がないこと、考えていても解析方法がない又はあやふやすぎるため正しい分析が出来ず答えが不正確であるといったもので、基本部分がないことが原因と推定されます。

その原因対策として、考えること、解析方法、分析と原因究明を会得することになるでしょう。しかし、その方法が自分で考えさせる、自身が教えるが一般的でしょう。

いずれもそれが会社の風土だから、費用をかけるという概念がないから等あると思います。

その効果を測定していないため結果、教育にならず現状のまま解決策を見いだすことが出来ず、畜産業は教育はいらないという答えになるのでしょう。

先ほど少し触れましたが、今は大きく変化を必要としなくても経営に支障はないと思いますが、少しづつしかも足音を立てず変化が現れています。
10年後、20年先はどのような時代なのでしょうか。
畜産物は、今後もA社、B社も同じ品質であり、消費者は何を基準にしていくのでしょうか。

価格であれば、安い物が勝者になるのですが、経営には問題はありませんでしょうか。

だからこそ、製品の差別化に舵を切っている畜産家が多いのでしょう。品質向上で差別化し付加価値をつけるという考え、それは正しい決断だと思います。

今日教育して明日から万全ということはありません。
作物の種をまき、明日収穫ということはありません。

教育して(気づくことを知り)、理解して、実践して、応用力がつき(自ら考える力が備わり)、教育が開花する。これが教育の姿なのだと、私たちは思います。

ですから、教育はいらない等決断になることもわかります。しかし開花するまでは時間がかかります。今日覚えて明日は一流の従業員がいれば会社は安泰ですがそのような人は存在しません。
学び、応用力を身につけ独り立ちし、良い先輩になるのです。

ですから、早いほど教育は開花し、他社と差をつける決定打になるのです。そのためには教育の必要性をご理解いただき、早いうちに教育することが王道なのです。

私たちは教育を大事にしています。
機器類確認だけの人材でなく、機器類から気付ける人材へ、そして気づき対処できる人材へと変革していく。
そんな人財になるよう仕組みを取り入れていきます。

仕事を覚えること、教えること、考えること、そして気づき応用できること。
自ら考える力がある人の解決力と洞察力はきっと御社にメリットを提供できることでしょう。

すでにご一緒した農場は「やってよかったよ」という感想もいただきます。
おかげで考えることの大事さが分かったし、知識を装備した作業者の皆さんは自分の意見に明るく答えることが出来て社内風土も良くなったという声も聴きます。
そんな声をいただき、改めて現場に長くいたことへの感謝を感じ、
気づくことを教わった師匠への感謝を思いながら、新しい気づきをいただく皆さんに改めて感謝しております。

nogutikusan

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